「ランニングは身体にいいことばかり」
「ジョギングでダイエットしましょう」
「ランニングつらいなら、ウォーキングだけでもじゅうぶん」
など、これまでの記事であれこれ書いてきました。
運動することが心身ともにいいことは科学的に証明されているのですが、それよりもわたしが常に考えているのは、「わたしの脳と身体は、原始人とさして変わらない」ということです。
「脳を鍛えるには運動しかない!」の本に出会った
なぜ「わたしの脳と身体は、原始人とさして変わらない」と思うようになったか。
それは、「脳を鍛えるには運動しかない!」という本を知ったからです。
ハーバード大学医学大学院臨床精神医学准教授であり、神経精神医学の世界的な専門家であるジョン・J・レイティ氏が書いたベストセラーです。

書いてある内容を一部紹介すると以下のとおりです。
「運動すると脳由来神経栄養因子(BDNF)という物質が脳内で分泌される。このBDNFが、脳の神経細胞(ニューロン)や、脳に栄養を送る血管の形成を促す」
→つまり、脳細胞が活性化したり増えたりする。昔は、ニューロンは年齢とともに減る一方で、増えることはないと言われていたが、現代では後天的に増えることが常識と言われている
「運動すると集中力や思考力、感情などをつかさどる前頭葉が鍛えられる」
→短期的には、脳内の血流が上がり、集中力の向上につながる。同時にドーパミンが分泌され、やる気が上がる。
ほかにも自律神経を整えるなど、さまざまな側面から、運動が脳を鍛えるのに効果的であると説いていますが、それよりも心に残っていることを次の段落でお伝えします。
ちなみにこちらはプレジデントのHPから。ジョン・J・レイティ氏のことが書かれています。
人間の頭脳や身体は、たいして進歩していない
身体について
人類の始まり、つまり今のわたしたちとほぼ同じ属であるホモ・ハビリスが生まれたのが250万年前とされていて、長い間、祖先は狩猟採集時代を生きてきました。
1万年前にようやく農耕時代に移り変わり、さらには250年前に産業革命が起こり、今のような生活が始まったわけです。
つまり、人類の99パーセントは狩猟採集時代を過ごしてきたということ。
それがわたしが「わたしの脳と身体は、原始人とさして変わらない」と思った理由です。
ある霊長類学者の話では、狩猟採集時代、人類は1日、女性は9km、男性は15kmほど歩いて獲物を探していたそうです。
その歩数がだいたい1万歩とのこと。
自分の記録を見てみると、10,537歩で、9.28km。
たしかに、ほぼ1万歩=9kmですね。
もちろん昔の人たちは、現代人よりも痩せていたと思うので、身体にかかる負担は大きく違うのだろうと思うのですが、1日1万歩と言われる所以がわかりました。
自動車、電車、バス、自転車、バイク…
現代の暮らしはどんどん進化しているけれど、人間の身体はほとんど狩猟採集時代だとしたら、運動不足になるのもうなずけますよね。
1日1万歩を時間にすると1時間40分だそうです。忙しい現代人に、そんな時間ないかもしれないですね。ただ社会人は、平均6,000~7,000歩は歩いているそうなので、これにプラスして、ひと駅分歩く、階段を使う、ときどき早歩きする、などのアレンジを加えるだけでいいと思います。
頭脳について
鏡に向かって「あなたはすごい」「よくがんばってるね」「かわいいよ」などと、自分に語りかけるといいですよ…という話。
心の中ではこう思っていました。
「自分が語りかけてることを、自分で認識してるんだから、意味はあるのかな?」
ところが、先ほどの「わたしの脳と身体は、原始人とさして変わらない」に当てはめると、効果があるようなのです。
というのも、人間の頭脳の本質もまた、狩猟採集時代の人類からほとんど進化していないので、聞いた言葉を、脳は自分の言葉であると認識していないのだそうです。ちょっと驚きですよね。

だったら、もっと自分を褒めたらいいんだな…
と、わたしは思いました。ちょっと恥ずかしいけど、鏡の前で、自分のことを褒め倒しましょう(笑)。
おわりに
今日は、わたしがふだん考えていることを中心にお伝えしました。
「身体も頭脳もさほど進化していないのに、現代人の私たちにはやることが多くて大変」
わたしは、仕事に疲れたときには、こんなふうに考えて、そのあと軽いジョギングに出ます。
そうするといつの間にか、脳内の思考が整理され、頭がスッキリしています。
皆さんもぜひ、気が向いたらジョギングに出かけてみてはいかがでしょうか。
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